尾てい骨とは?




ヒトは進化を繰り返す中で、失われていった体の機能が
100個以上あると言われています。
尾てい骨とは、その失われた機能の一つであり、
尾骨(びこつ)とも仙骨(せんこつ)とも呼ばれる痕跡器官です。

ちなみにその他の痕跡器官(退化器官)として、
「虫垂」「瞬膜(結膜半月ひだ)」「横口蓋ひだ」
「大きな耳」「副乳」「立毛筋」
などが挙げられます。



「しっぽ」だった尾てい骨

人間の体は脊柱で支えられていますが、その脊柱の後端部分にあるのが「尾てい骨」です。

胎児は、胎内にいる間は10個の尾椎を持っています。
しかし、お母さんの体から出てくる際にはひとつの尾骨(尾てい骨)に変化しています。

痕跡器官ですから、何の機能も果たしていないし動かないものと思われがちですが、
実は筋肉とつながっているので「動き」ます。


尾てい骨は通常、内側に湾曲しています。
しかし分娩の際には、赤ちゃんが産道を通りやすいように反り返ってくれるんですね。
産後に尾てい骨周辺に痛みを感じるのは、こういった訳があるからなのです。

しかし心配することはありません。この痛みは時間の経過と共に軽減されていきます。

現在では「名残」にしか過ぎない尾てい骨は、
神経痛や骨折などが起きて改めて存在に気づく方が多いのではないでしょうか?



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